開発背景
東日本大震災(2011.3.11)の折、東北沿岸での津波による犠牲者は約15000人に上り、ほとんどは逃げ遅れが要因とされています。
普段使用している大型家具(テーブル、長イス等)や自宅の外壁や屋根、企業の看板・掲示板などが沈まない筏(イカダ)になれば、多くの人の救命の手助けになるのではと考えました。
また、そのような製品は津波だけでなくゲリラ豪雨による川の氾濫などにも有効だと考えます。
様々な災害にも耐え、役立つような形で残る製品を、これまでの金属加工の技術を生かし只今開発中です。
既存救命品との比較
救命筏 | 津波避難救助カプセル |
救命筏家具 |
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緊急時の即時使用 |
●設置場所まで移動が必要
●ゴム製筏の場合は、空気を入れる必要あり |
●設置場所まで移動する必要がある
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●普段は家具として使用するため、
すぐに使用可能
●
使用前の準備の手間が不要
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耐久性 |
●浮遊物との衝突等で破損の恐れあり
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●鋼鉄製のため、破損する心配は無い
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●ステンレス製のため
耐久性あり
(浮遊物との衝突等でも、多少の変形を生ずる恐れはあるが、破損する心配は無い) |
設置/ スペース |
●専用の一定の設置スペースが必要
|
●専用の一定の設置スペースが必要 |
●すでに家具として設置の為、
専用の設置スペース不要
●外部公共施設や公園等にも設置可能 |
開発進捗・試作品のご紹介
天板となるパネルの試作品の開発を経て、現在はその天板を使用した『テーブルおよび長椅子』を試作(それぞれ脚部は救命筏として使用の際に着脱できる構造)、
また外壁の一部として『看板/掲示板』を試作しています。
看板・掲示板タイプは、玄関近くに設置する事によって緊急時に近所の人たちも含めて使いやすい様な製品開発を進めています。